コミュニティ維持をめぐる
つながり境界の動態に関する比較研究
―人の移動交渉葛藤

多文化共生、ボーダーレス社会やフラット社会など、いっとき注目された言葉。実現するとなるといかにハードルが高いのか、理想と現実のギャップを知れば知るほど、課題の多さに手も足もでなくなってしまいそうになります。けれども、暮らしのなかには、一見、ボーダーによって引き裂かれた人と人が、なんとか工夫し、交渉しながら、困難を乗り越えて、新しい地平を切り開こうしている実践があります。あるいは、さまざまなボーダーによって囲いこまれているようにみえながら、足を踏み込んでみると生き生きとした日常を紡ぎあげている人の姿があります。本研究会では、越境、移動、境界、交渉をキーワードに、人文学の視点から、人と人が絡み合いながら生み出されるコミュニケーションの動態や空間がもたらす影響、つながりの多様性について、世界のさまざまな地域の事例を通して研究していきたいと思っています。